The Religion News

[平成29年9月20日号]

第4回日本の看取りを考える全国大会
「死」の意味を深める看取り
岡山大学

 

男性の看取り士による女性の看取りのパフォーマンス

 第四回日本の看取りを考える全国大会が九月十日、岡山市北区の岡山大学Junko Fukutakeホールで開催された。主催は同全国大会実行委員会で、全国から看取り士ら約二百人が参加。第一部は矢作直樹・東京大学名誉教授と保江邦夫・ノートルダム清心女子大学名誉教授が講演し、第二部シンポジウムは「あなたは誰に看取られたいですか」をテーマに、二人の講演者と柴田久美子・一般社団法人日本看取り士会会長らが、看取りの意義などについて語り合った。

 第一部の講演で矢作氏は「日本人の心」と題し、次のように語った。

 「最初に医療現場に出た昭和五十年代、患者の多くは明治・大正生まれで、先の大戦を経験し、頂いた命に対する感謝の気持ちがあり、死を自然に受け入れていた。ところがその後、次第に即物的になり、生きているのは当たり前で、医療を施しても満足を感じなくなってきた。

 救急病院でもお迎え現象はある。ICUに入ったある患者が心肺停止状態になってからふと目を開け、何かを見つめ、涙を流した。そして微笑んでから前の表情に戻った。おそらく他界してからも意識があったのだろう。心肺蘇生してだいぶ時間が経過してから回復したある若い患者は、倒れる前と考え方が全く変わったという。

 オリンピック選手のトレーナーをしている五十代の男性の友人は、スタントマンをしていた三十代に、十四メートルを飛びおりるアクションで地面に激突し、脊髄損傷で下半身まひになった。リハビリしながら、体を労わる気持ちになったところ、足の指に感覚が戻り、関節が動き、体も動かせるようになった。

 この世の構成物は全て粒子か波で、波長の範囲により多次元の世界が重なって存在し、肉体は三次元だが、意識は多次元の世界に及んでいる。体と意識は別もので、大きなストレスがかかると、意識体を守るために体が緩むことがあり、それが幽体離脱である。

 縄文時代の日本人は宗教を介さずに神性を理解していた。そうした心性から、日本人は儒教や道教、仏教など受容した。宗教は神や神性を理解した気分になるための仕掛けといえ、数多くの意識体の最高位にあるのが一神教でいう創造神で、日本の神々はキリスト教でいう天使に当たるのではないか。

 世界のほとんどの国は権力者が民を力で支配(うしはく)することで成り立っているが、古代日本では天皇が民を家族のように思い、斎主として穏やかに人徳で統合し(しらし)ていた。天皇のしらす国が日本の国柄である。

 森羅万象に神性を感じる日本人の感性や平安時代後期から発達した武士道が日本人の心を形成してきた。武士道は、どんなことが起きてもそれに備える心を教えており、戦後、そうした日本人の心が失われたので、古きよき日本を取り戻さないといけない」

・・・

   

左から:矢作直樹・東京大学名誉教授、保江邦夫・ノートルダム清心女子大学名誉教授

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護王神社で遷座130年の修復進む
11月に御本殿遷座祭・奉幣祭
京都市

 

修復事業の完成もまぢかな護王神社

 京都市上京区の護王神社(文室隆紀宮司)は、平安京造営に尽力した和気清麻呂と、その姉で博愛慈悲の人として知られる和気広虫姫を祭神とし、京都御所の西隣という立地の良さから、皇統護持の社としても篤い尊崇の念を集めている。  同社は当初、洛西の高雄山神護寺の境内に和気公の霊社として鎮座していた。嘉永四年(一八五一)、孝明天皇が同公の功績を称えて「正一位護王大明神」の神階神号を授与。明治七年に別格官幣社に列せられ、同十九年(一八八六)、明治天皇の勅命によって現在地に遷座された。  以後、百三十年を経た佳節を奉祝し、昨年から本殿および中門の屋根葺き替えを柱に記念事業「平成の御修造」を実施。「美しい御社殿への蘇りを期するとともに、御参拝の皆様が心穏やかに御神縁を深めていただけるよう」(事業趣意書)にと取り組んできた。  今年二月に「御本殿仮遷座祭」を執行し、以後、八カ月の工事期間を経て、十月末に完工、十一月に「御本殿遷座祭・奉幣祭」を挙行するという予定だ。  着工に先立ち、茶道裏千家の千玄室氏を会長に戴いて奉賛会を結成するとともに、まず御所との間の烏丸通りに面した正門そばに新たな社号標(高さ約四・六メートル、幅約七〇センチ)を建立した。  同事業での目玉は本殿と中門の屋根の葺き替えであり、第六十二回式年遷宮を終えた伊勢神宮より下賜された古材を用いる点も注目された。  両方とも昭和六十一年の御遷座百年祭を機に大修理が行われたが、それから三十年がたち、屋根全体が苔で覆われ、本殿の屋根は檜皮が抜け落ち、後ろ側は特に損傷が目立っていた。中門の屋根は苔の侵食が著しかった。  今回の修復では屋根を銅板葺きに改めた。文室宮司は・・・

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