The Religion News

[平成29年3月5日号]

松尾大社で「平成の御遷宮」

よみがえる皇城鎮護の社

本殿屋根の檜皮葺き替え

京都市

屋根の葺替え工事が進む松尾大社の本殿

京都洛西の総氏神で醸造の祖神としても知られる松尾大社(同市西京区)では、本殿の屋根の葺替えを主とした「平成の御遷宮」事業に取り組んでおり、森厳な山ふところに鎮座する古社の新たな再生の様子に参拝者も関心を寄せている。

 

同大社での遷宮は、平安時代には式年の制度がとられたが、次第に行われなくなったという。現在の本殿は室町時代の応永四年(一三九七)に建立されたもので、平安初期の神像三体とともに国の重要文化財に指定されている。

六百年以上もの間、ほとんど当初の姿を変えずに維持されてきたが、「昭和の大造営」での遷宮事業からも約半世紀が経過し、本殿屋根の檜皮の腐朽が目立つようになったため、早急な葺替えと修理が必要になっていた。

同事業は一昨年の十一月に奉賛会を設立してスタート。赤い鳥居の塗り替えや境内各所の整備などの順で進められてきた。昨年十一月二十五日には仮殿遷座祭が厳かに斎行された。

当日は奉賛会会長の伊吹文明衆議院議員をはじめ、同大社関係団体の代表や特別崇敬者ら約百十人が出席し、粛々と御神体を本殿から仮殿の「葵殿」に遷す神事が営まれた。

さらに十二月一日には楼門改修工事の着工奉告祭が営まれ、足場が設置された。そのため楼門は、二月下旬の時点では工事用のシートに覆われて、江戸時代初期に建てられた重厚な姿を見ることはできない。

本格的な遷宮事業が始まると、同大社ではまず氏子や崇敬者への募財、本殿の屋根の葺き替えなどへの諸準備に取りかかった。本殿に足場が組まれたのと並行して、楼門の改修、境内の整備などが進められてきた。総事業費は五億円で、すべてが完了するのは来年末の予定。

 同大社は京都最古の神社の一つで、聞く・・・

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公開講演会「イスラームの深層を探る」

神と人が一体になる神秘主義

同志社大学

鎌田繁・東京大学名誉教授(同講演会のポスターより)

「イスラームの深層を探る」と題した公開講演会が二月二十五日、京都市上京区の同志社大学で行われ、東京大学名誉教授で前日本オリエント学会会長の鎌田繁氏が講演した。日本オリエント学会と同志社大学一神教学際研究センターの共催。

鎌田氏は長年、シーア派の神秘主義を中心にイスラームの思想を研究してきた。「イルファーン」と呼ばれる神秘思想の世界観、人間(霊魂)観を、主にアラビア語の文献資料に基づいて考察。イスラームの経典「コーラン(クルアーン)」の解釈と思想表現の結びつきにも関心が深い。

日本オリエント学会の会長を平成二十五年度から三年間務めたほか、日本宗教学会の評議員・理事などを歴任した。『イスラームの深層│「偏在する神」とは何か』などの著作がある。

開会時にまず、「イスラームは人間の具体的な行動規範を提供する律法的な宗教の一つ。そこでは同時に、その律法的な表層を越えていくような深い宗教性の探求も行われている。神秘主義、神秘思想と呼ばれるもので、講演ではそれについての思索を中心に話を進めていく」との趣旨が紹介された。

講演で鎌田氏は宗教の類型論から話し始め、イスラームがキリスト教と同様に一神性を強調する宗教であることを確認。一神教がとかく多神教と比較され、対立的に捉えられる点について、次のように述べた。

「イスラームでもキリスト教でも、神といえば森羅万象、一切の創造主であり、世の終わりには人間を裁く存在とされる。それに対して、多神教の神は、少し乱暴な言い方だが、人間より優れた力のあるものなら何でもいい。ただ、一神教の中にも多神教的な神概念はあり得る」

 「仏教も多神教的な宗教といえるが、・・・

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