天地子が所属する農事組合法人では小麦の刈り取りと、そのあとに田植えをするので六月は忙しい。麦畑の周辺の雑草を除草剤で枯らし、うねの中に生えているイタリアンやタデ、カラスノエンドウなどは手作業で抜く。一番厄介なのはカラスノエンドウで、万葉集にも出てくる優雅な植物なのだが、この種が麦に混ざると、高価な色選にかけて除去しないと出荷できない。今年のように夏日になったりするとつらい作業になる▼今年はほ場の周囲にトラクターで溝を掘り、うねの三~四本ごとに一輪車の溝開け機を通らせ、天候にも恵まれたので、検査官から「きれいな麦だ」と褒められた。梅雨が降った翌日の快晴の午後に刈り取ったので、水分は29%から、夕方には24%に下がった。30%を超えると乾燥代が高くなるので、気を付けている▼田植えはヒノヒカリと酒米で、前者は生食用と飼料用。飼料米は減反終了後の補助金制度として批判される向きがあるが、地域の牧場との連携、飼料と堆肥の循環として重要で、輸入飼料の減少につながる▼地域で回る経済を増やすことが地方創生でも必要である。大きく言えば、グローバル経済の中で地域経済を存続させなければならない。人々は世界ではなく地域に暮らしているのだから。地域に役立つ生き方を多くの人が選ぶようになれば、日本はもっと住みよい社会になると思う。