三年前、わが家の軒下に設置した巣の台に、今年初めてツバメが巣を作り、先日、親と同じくらいに成長した五羽のヒナが飛び立った。しばらくは屋根にとまって、親が運んでくるえさを食べていたが、親に促されて自分でえさを取るようになり、親と区別がつかなくなった。ひなが早めに巣立つと、もう一度卵を産むという▼ツバメが人家に巣を作るようになったのは、カラスなどの天敵が近寄りにくいからだという。天地子の軒先は、グリーンカーテンの網が垂れているため、カラスの侵入が阻止され、より安全と思われたのではないだろうか▼春から夏にかけて、麦畑や水田地帯は鳥たちの活動が賑やかになる。朝四時くらいからヒバリの鳴き声が聞こえ、ツバメの夫婦は水田の上を飛び回り、虫集めに大忙し。巣に戻ると大きな口を開けたひなたちが、声を張り上げてえさを求める▼家にツバメが巣を作ることは、かつては縁起がよいと言われ、歓迎されていた。しかし、近年は、糞が落ちるのが嫌われ、迷惑だとして巣を壊すこともあるという。そこで、巣の下に段ボールをしいたり、傘を逆さに吊るしたりしている家もある▼すべての存在に仏性を認める日本仏教の思想からは、身近な生き物との共生が願われる。今では害獣とされるイノシシやシカなども、ニホンオオカミがいた時代には適切に間引かれていた。近代化のため人が山に入らなくなり、で失われた生き物が多いことにも思いを馳せたい。